プラズマの熱エネルギーには、神経の感覚を一時的に麻痺させる働きがあります。そのため、従来のような麻酔の注射をせずに痛みを抑えた治療が実現します。
麻酔は一時的に血流を阻害してしまいます。それによって、神経に少からずダメージを与えることとなるのです。
「プラズマ」「熱エネルギー」などと聞くと、熱さや痛みを想像して不安を覚える方がいらっしゃるかもしれません。しかし実際は、酸化チタン溶液と水が冷却効果を発揮しますので、患者さまはほとんど痛みを感じずに治療を受けられます。
プラズマレーザー(ストリークレーザー)
これまで、歯科の治療で使われるレーザー機器は、医科用のものに比べて低出力の機器が主流となっていました。それでも一定の効果はありましたが、虫歯や歯周病治療においては、あくまで補助的に用いられることの方が多かったのが事実です。
それに対し「プラズマレーザー(ストリークレーザー)」は、従来の歯科用レーザー機器では出せなかった、医科用と同等レベルの高出力が可能になりました。この高いレーザー出力のおかげで高温のプラズマ光球体(光の玉)を作り出すことができ、その熱エネルギーで虫歯や歯周病などを効果的に治療することが可能になったのです。
従来よりも熱エネルギーが大きいということは、麻酔効果が高いということでもあります。その効果により、ほとんどの治療を麻酔なしで受けていただけますので、患者さまにとっては大きな負担減となるでしょう。さらに、酸化チタン溶液と併用することで、発熱と同時に冷却も可能になります。熱による痛みや、健康な組織へのダメージを効果的に抑え、従来の歯科用レーザーよりも患者さまのお体に優しい治療ができるというわけです。
ご紹介したように、「プラズマレーザー(ストリークレーザー)」には、「痛みが少ない」「麻酔が不要になる」という大きなメリットがあります。さらにそれ以外にも、次のような特徴も持っています。
プラズマ光は、その拡散殺菌効果によって、虫歯の部分だけを効率的に蒸散することが可能です。歯の溝など細かな部分の虫歯でも、周囲を大きく削らずに、虫歯の部分だけをしっかりと除去できますので、歯を削る量を最小限に抑えられます。
プラズマ光球体の熱エネルギーには、歯の最も表側にあるエナメル質の層と、その内側の象牙質の耐酸性を高める効果があります。エナメル質、象牙質を強化することで、虫歯菌が出す酸に対して歯が溶けにくくなり、虫歯になりにくい強い歯質にすることができます。
また、歯を強化する作用は神経を取った歯にも有効です。神経を取った歯は、栄養が歯に行き渡らなくなるため、脆く割れやすい状態になります。そこへプラズマ光球体の熱エネルギーを当てると、歯の根っこの中から歯質を強化できるのです。この処置を行うことで、神経を取った歯も長持ちさせることができます。
虫歯の治療では、歯を削って詰め物や被せ物をお口に入れる治療がよくなされます。これは処置としては通常のもので、実際にそのような治療を受けた方も多くいらっしゃるでしょう。しかしこの治療には、詰め物・被せ物と歯の境目から虫歯が再発しやすい、というリスクが潜んでいます。
当院が導入しているプラズマレーザー治療は、このようなリスクを下げられます。強力なプラズマ光球体の熱エネルギーと、酸化チタン溶液によるプラズマ光の拡散殺菌効果の力で、レーザーを当てた歯の表面を殺菌できるからです。詰め物・被せ物を装着する歯の表面をプラズマレーザーで殺菌することにより、虫歯の再発リスクが少なくなる、というわけです。さらに、プラズマレーザーの歯質を強化する特徴も、再発防止に大きな力を添えます。
これまでに根管治療(歯の根っこの治療)を受けた方の中には、なかなか痛みがなくならないとお悩みの方がいらっしゃるかもしれません。そのような方にも、プラズマレーザー治療は効果的です。痛みがなくならない原因のひとつ、歯の根っこの先に残っている病巣を、しっかりと内部から殺菌・消毒します。病巣がなくなり痛みが消えたというケースも報告されています。
虫歯や歯周病、歯の根の治療など、同じような処置を何度も繰り返し受けている方に、プラズマレーザー治療がお役に立てるかもしれません。
プラズマ光球体の熱エネルギーは、虫歯や歯周病などの病巣だけを殺菌することができます。そのため、健康な歯や歯ぐきへの影響を少なく抑えることが可能で、治療後の状態を従来よりも早く改善できることがほとんどです。
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